濱田政則教授らとコンビナート護岸を洋上調査

12.07.29



 昨日のブログで予告したように、今日は、猛暑の中、濱田政則早大教授ら一行や及川幸紀市原市議とともに、千葉のコンビナートの護岸調査のために、木更津から小型のクルーザーに乗りこみました。フジテレビの防災特集番組のための取材クルーも同行しました。

 風があり、小型船のよく揺れること。木更津からアクアラインをくぐって、まず袖ヶ浦へ。東京電力、東京ガス、富士石油、住友化学と、各事業所の護岸を見ていきました。
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   写真   コンビナート事業所の護岸を目視する濱田教授(左)と取材のフジテレビカメラマン(右)
 わざわざ海上から護岸を確認していくのは、もちろんそのデータが公表されていないためです。矢板護岸なのか。石積みなのか。1964年の新潟地震以前の造成地の多くは、液状化対策がとられていません。濱田教授は、東京湾北部地震を想定すれば、護岸が最大で7メートル動くと予測します。護岸と埋め立て地が数メートルのオーダーで海方向に水平変位を起こせば、危険物タンクが破壊され、石油類等の内容物が漏出し、地震動で防油堤等が破壊されていれば、海上への流出は避けられません。複数地点で同時発火し、延焼範囲が広がれば、文字通り東京湾炎上という事態になりかねません。そうなれば、火力発電所への燃料供給もストップし、首都機能が失われ、日本の経済が深刻な事態に陥ることになります。濱田教授は、それを防ぐためには、コンビナート地帯の護岸構造を明らかにし、官民一体で、万全の液状化対策を実施しておく必要があると強調しています。
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   写真   現場の位置を持参した航空写真で確認する濱田教授
 大きな揺れと波しぶきで塩まみれになりながら、船は市原市沿岸へ。東電の姉崎火力、出光興産、出光石油化学。巨大なタンク群が目に飛び込んできます。極東石油を過ぎて、船は、あの爆発炎上事故を引き起こしたコスモ石油や東電五井火力に近づきました。
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   写真   液状化により崩れたと思われる修復中の突堤
 沖合200メートルほどにも突き出た突堤が崩れています。フジテレビの取材クルーに問われ「海底の液状化によるものでしょう」と、濱田教授が答えます。護岸をブルーシートで覆っている部分が目につきます。やはり、液状化による影響でしょう。途中、護岸の鋼矢板が錆びつき、老朽化しているところも見てきました。濱田教授によれば、液状化の層が10メートル以上になるところもあり、鋼矢板の先端部分まで液状化すれば、護岸はもちこたえられません。これで巨大地震や津波に耐えられるのだろうか。どこか一事業所で海上流出・炎上などということになれば、その連鎖・拡大は目に見えています。
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   写真     老朽化の著しい鋼矢板護岸も
 船内で、用意のお弁当をいただき、帰路につきました。いつの間にかむき出しの腕は、真っ赤になっています。しぶきを浴びては乾き、また、しぶきで、腕は白っぽくなりました。舐めてみたら、そのしょっぱいこと。大量の汗をかいているので、いい塩分補給でした。
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   写真    無事に陸に上がって記念撮影、右から3人目濱田正則教授、左へ小松実、及川幸紀市原市議。
 今日の調査で、護岸構造のいくらかは、解明できそうですが、やはり事業所からのデータの提供が何よりです。行政はもっともっと真剣に対策を講ずるためにもデータの取得と公表に尽力すべきです。私たち住民と学者と行政と事業所が、一体で早急に対策に取り組まなければ、禍根を残すことになりかねません。

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この記事へのコメント

人生航路
2012年07月30日 02:55
よく言われる想定外、自然の力をどんな根拠で想定してるんでしょうね?事業者や国は自分達に不都合な事は想定しない。で、今回の災害も想定外の天災だと…何時起きるか判らない自然災害の対策に費用をかけるより、目先の利益確保に走る→殆ど国民に対する犯罪的施策に見えます。原発事故、東京湾炎上等々起きたらオシマイ!その後の反省や後悔の言葉は空虚なものになるんでしょう。(余談ではありますが、小選挙区制導入の当事者、細川、河野両氏が今になって「反省や後悔」を口にしたりしているようですが、虚しく白々しくって感じしかありません。財界の要求に従っての導入!その時点で役目は 果たしているわけで、今になってマスコミに露出しての現体制を批判するかのような発言!茶番としか思えないんですけど)
小松実
2012年07月30日 23:03
いつもありがとうございます。危険物施設があれほど集中しているにもかかわらず、コンビナート地域の情報は、企業の敷地内ということで何も出てきません。神奈川県側のコンビナート企業の地盤・護岸のデータは、提供されていますから、やはり行政の姿勢ということでしょうね。学者の力も借りて、万全な備えをしておくことは、企業の利益にもつながると思うのですが、知恵も勇気もないということでしょうか。