(株)「木の繊維」(株)「NERC」の視察報告

12.10.23



 北海道視察の一日目の報告が不十分なままでした。17日、千歳空港でお昼のラーメンをすすり、タクシーに分乗して、まず苫小牧の(株)「木の繊維」を訪問しました。

 「木の繊維」は、木質繊維(道内産カラマツの間伐材)を加工して断熱材をつくっている会社です。このあと訪問する(株)「NERC」が、ドイツのホーマテルム社から、製造販売の独占的ライセンスを取得、道内中小企業の異業種連携によって立ち上げられました。
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 工場に着くと、すでに北海道営業部長の香川さんや本社の営業課長赤尾さん、工場長の渡部さんらが待ち受けていてくださいました。用意された部屋の机の上には、おいしそうなスポンジケーキ?と思ったら、それが商品=木の繊維で作られた断熱材でした。会社の概要や現状、課題等のお話を伺い、工場の見学をさせていただきました。

 工場の隣接地に製材所があり、そこからカラマツのチップと燃料のバーク(木の皮)を受け入れています。チップから繊維を取り出し、それを固めて断熱材に加工しています。価格は、グラスファイバーの2倍ほどだそうですが、断熱材としての機能や防音性に優れ、何よりも環境と健康という点では、他と比較になりません。
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 工場で働く社員は7人。コンピュータで機械を監視する仕事が中心でした。製品は、戸建て住宅への使用が中心ですが、断熱材に使われる費用は、住宅価格の1%程度とのことで、経営的には、なかなかたいへんそうな感じです。

 道内産カラマツの繊維・製品は、本場のドイツのそれをしのぐ品質だそうです。針葉樹ならいい繊維が取れるとのことで、千葉県産の杉材なども有力な原料になりそうです。

 いったん空港に戻り、今度は電車で札幌へ。(株)「NERC」(自然エネルギー研究センター)へ向かいました。「NERC」は、1999年、北海道大学のベンチャー企業として大友詔夫氏によって立ち上げられました。「以来、『地域産業・地域社会の再構築』を目標に、自然エネルギーを有効に活用する地域づくりに全力を挙げてきた」(大友詔夫編著「自然エネルギーが生み出す地域の雇用」)といいます。

 さほど大きくないビルの4階の会社に伺うと、別室が用意されていました。大友詔夫氏は、全国を駆け巡っていらっしゃるので、ご不在でしたが、若いお二方が出迎えてくださいました。名刺を見ると、常務取締役・大友祥太、開発企画室長・大友健太、とあります。「大友先生の息子さんですか?」と言うと、「父をご存知ですか?」と。やはりご兄弟でした。「はい、名古屋の自治研修会でお会いして、名刺交換をさせていただきましたし、著書を読ませていただいています。」「あー、本を読んでいただいているんですね。」と、祥太さん。

 
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 パワーポイントを使って説明をいただきました。NERCの産業財産権を活用した「木の繊維」をはじめ、木質チップ、ペレットの製造工場、バイオマスボイラーの組み立て工場、SRSE(蒸気ハイブリッドスターリングエンジン)製造工場、無動力の太陽熱利用システム、小型集合風車等々による地域産業の再生構想や、全国35自治体に及ぶ自然エネルギー利活用ビジョンの策定にかかわってきたこと等、興味深い内容でした。

 ぜひ、大友氏をお招きして、講演会や学習会を実現し、千葉県でも自然エネルギーを活用した地域振興の気運醸成をはかりたいと思います。最後に思いを伝えると、「父は、要請があれば、全国どこへでも出かけますよ」と、祥太さん。ぜひ実現したいと思います。

この記事へのコメント

2012年10月24日 06:04
ぜひ、千葉でも大友さんの講演会・学習会を開きましょう。
千葉県や千葉市が後援すべきでは?
2012年10月24日 18:41
tjさん、コメントありがとうございました。大企業を呼び込んでは失敗することの繰り返しは、もうやめて、地域の特性を生かした持続可能な循環型の地域経済を構築する取り組みを、ぜひ私たちの千葉でも、推進していきたいですね。