素晴らしかった日弁連憲法委員会藤原真由美弁護士の講演

13.06.22



 花見川区革新懇の第2回総会があり、参加しました。冒頭、中村きみえ市議が、主催者を代表して挨拶。続いて、会員で山形県出身の竹山幸子さんが、「お国言葉で憲法を」と、見事な語りを披露してくれました。
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    写真    主催者を代表してあいさつする中村きみえ市議

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   写真    見事なお国言葉で憲法を紹介する竹山幸子さん。これはもう、立派な「芸」でした。
 総会に先立って、日本弁護士連合会憲法委員会事務局長の藤原真由美弁護士が「改憲で日本はどうなる?その危険な中身を学ぶ」と題して、記念講演を行いました。

 藤原弁護士は、昨年4月自民党が発表した「日本国憲法改正草案」(以下「草案」)について、現行憲法がどう変えられようとしているのか、条文を対比しながら、またどこが削除され、書き加えられているのか、噛んで含めるようにわかりやすくお話しされました。

 「現行憲法の前文には、三つのことが書いてあります。皆さん、お分かりになりますか?」と語り始めた藤原弁護士。会場からの声を拾いながら「恒久平和・国民主権・基本的人権」と整理。草案では、「日本国は・・・天皇を戴く国家であって」と、まず天皇がくる。そして「国と郷土を誇りと気概をもって自ら守」ることを国民に義務づけ、「良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため」憲法を定めるとしている、と指摘しました。

 草案の第一条では「天皇は、日本国の元首であり、」とあります。「みなさん、今、日本の元首=国の代表は誰ですか?」と、藤原さん。「国民!」との会場の声に「うーん、国民は主権者だけど、元首ではないですね。」「首相か!」「そうですね」
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   写真    小柄な体から溢れる知性とエネルギー。日弁連憲法委員会事務局長の藤原真由美弁護士。
 こんなやり取りの中で、次第に自民党の改憲草案の危険な中身が明らかにされていきました。今の憲法の第二章は「戦争の放棄」となっていますが、草案では「安全保障」と変わります。そして、ご承知のように第九条第二項が削除され、「国防軍を保持する」と明記、自衛権の発動を可能にし、「国際的に協調して行われる活動(国連とは書いてない=小松)及び公の秩序を維持し」と、米軍や多国籍軍との軍事行動、治安出動を合法化するものになっています。さらに、「機密の保持」や「国防軍に審判所を置く」と、軍事機密と軍事裁判所の規定も。軍事機密に触れれば、一般の国民も軍事裁判所にかけられることになります。

 深刻なのは現行憲法が、「侵すことのできない永久の権利」(第九十七条)と定めている「基本的人権」のすべてが「公益及び公の秩序に反しない限り」(「草案」第十二条、十三条)の範囲に押し込められるという点です。集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、一応認めるものの、しかし「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは認められない」(「草案」第二十一条)ことになります。政府の判断ひとつで、つまり時の権力が「公の秩序に反する」と判断したら、結社そのものを認めない、解散命令が出せる、ということになります。

 さらにそれは、「草案」第九章「緊急事態」の規定に裏打ちされることになります。いわゆる「非常事態宣言=戒厳令」です。緊急事態が宣言されたら「何人も・・・発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない。」(「草案」第九十八条第三項)財産権・居住権・移動の自由等々、こうした権利も非常事態宣言が吹き飛ばします。

 そして、「草案」第百条では、改憲の要件を「総議員の過半数の賛成で国会が議決し」と規定、ハードルを下げています。現行憲法では、第十章「最高法規」として規定されている「立憲主義」は、まったくひっくり返されることになります。現行憲法九十九条「天皇または摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」との規定は、国民の権利を守るために、これら例示された人々、権力の座にある人々に守らせるためのもの。ところが「草案」第百二条は、「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。」と逆転させ、憲法を国家権力を縛るものから国民を縛るものへと変質させています。

 「法律家からみたら、めちゃくちゃで話にならない『改憲案』だ」ということでした。私たちだけで聞くのは、本当にもったいないくらいの見事なお話でした。ありがとうございました。

 

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