6月千葉県議会常任委員会、総務部の報告

14.07.05


 過日の千葉県議会総務・防災常任委員会。総務部の審議の報告です。

 まずは議案第2号「地方法人税の創設に伴う法人県民税の税率引き下げ」のための条例改定について。

 これは、消費税率の引き上げに伴って、地方の税源の偏在がいっそうひどくなるということを理由に、地方固有の財源である「法人住民税」の法人税割から4.4%を国税として召し上げ、地方交付税の原資にする、そのために都道府県分の税率を3.2%へと1.8%引き下げようというものです。

 しかし、地方交付税の原資は、国税5税の一定割合(所得税、酒税の各32%、法人税の34%、消費税の29.5%、たばこ税の25%)を地方固有の税源として、国が確保することになっています。それで交付税総額が不足するなら、その割合を変えて、総額を確保しなければならないはずです。

 「今回の税率引き下げで千葉県が失うことになる税収はどれほどか、代わりに、地方法人特別税(この間やはり、地方税源の不均衡の調整を名目に、都道府県固有の税源である「法人事業税」の一部を国税として召し上げてきたもの)を三分の一減らして、法人事業税(県内企業が納める県税)に戻すというが、それはどれほどになるか。そうなると、当然、地方法人特別譲与税(地方法人特別税として召し上げた財源を地方に配分してきたもの)が減るわけだが、それはどれほどか。結局、今回の法人住民税の一部国税化で、県の税収は差し引きでどうなるのか。」との質問に、税務課長は「法人住民税の引き下げでマイナス70億円。法人事業税の増収で229億円。特別譲与税の減収でマイナス273億円。差し引き、114億円のマイナスになる。」と、答弁しました。

 結局、国は「財源保障」「財源の不均衡の調整」という地方に対する財政責任を放棄し、地方から取り立てて、地方に再配分するというやり方で、地方に責任を転嫁していることになります。こんな無責任は許されない。国は、地方に対する財政責任を果たせと指摘し、議案に反対しました。

 議案第11号は、やはり消費税増税に伴って、自動車が売れなくなっては困るというので、「自動車取得税」の税率を自家用車は5%から3%に、営業車や軽自動車は、3%から2%に引き下げるもので、議会の日程上、間に合わないので、知事が「専決処分」したので承認してほしい、というものです。

 自動車取得税の減税で千葉県が失う財源は、県が13億円、市町村で27億円。合計40億円になります。さらに、消費税率が10%になるときは、そもそもこの取得税は廃止するということになっています。

 その代りの財源として、軽自動車税が引き上げられます。自家用車は、7200円から10800円に、貨物車は4000円から5000円です。消費税増税でも自動車だけは売れるようにとの自動車業界のわがままのツケを、軽自動車の利用者が穴埋めさせられる格好です。(アメリカ車売り込みの障害だとして、軽自動車への攻撃を強めていたアメリカは喜んでいることでしょう)

 軽自動車税の引き上げで県内市町村は、約8億円の増収になりますが、とても自動車取得税減税で失われた財源の穴埋めにはなりません。自動車業界のわがまま言いなりに、軽自動車利用者に負担を押しつけ、自治体財政を逼迫させるようなやり方は認められない、厳しく指摘して反対しました。

 議案第2号の審議でも、第11号の審議でも、他党の議員は、黙って、ときには賛意のうなづきを交えながら私と当局のやり取りを聞いていましたが、結局黙って賛成しました。

 総務常任委員会には、市民団体などから「消費税増税に反対する請願」が、提出されていました。当然の願いです。

 「社会保障のため」と言いながら、その舌の根も乾かないうちに「医療介護総合法」で、社会保障をばっさり切り捨てました。89年の導入以来、消費税収は282兆円にもなりますが、同じ期間に、大企業の税負担が255兆円も減っています。どうみても、消費税は大企業減税に消えたことになります。

 事実、さまざまな優遇措置で、あの世界のトヨタは、08年から12年の5年間、ただの一円の法人税も払っていなかったことが明らかになっています。その間に、株主には1兆500億円もの配当をしている、内部留保を2800億円も積み上げているのに、です。

 優遇措置の一つは、「外国税額控除」。海外子会社が外国で納税した額をトヨタ本体の法人税から差し引くことができます。「研究開発減税」=研究費の1割を法人税から差し引けます。年間5000億円近い海外子会社からの配当を課税対象から外す「外国子会社配当益金不算入制度」、過去の赤字を法人所得から差し引く「欠損金繰越控除」。

 極めつけは「輸出戻し税」です。輸出した商品に消費税はかけられないから、原材料費、部品代など商品をつくるにあたってかかった消費税を戻してあげようというものです。その結果、どういうことが起こっているか。トヨタのおひざ元、愛知県豊田市の豊田税務署は、消費税収支が全国トップの赤字税務署になっています。消費税収266億円に対して、還付税額は1360億円です。「増税、また楽しからずや」というコマーシャルでトヨタは大顰蹙を買いましたが、これはトヨタの本音です。

 経団連などは、法人税が高い高いと宣伝し、安倍内閣は、さらなる法人税減税で、実効税率を20%台にと、「骨太の方針」で決定しましたが、とんでもありません。こうしたあからさまな優遇措置で、実際の実効税率は、あの三菱商事が6.2%。1兆8148億円もの利益をあげながら、納税額は、1126億円でしかありません(08~13年の6年間の決算データから)。もう少し、この国のこと、この国の国民のことも考えてほしいものです。

 請願は、日本共産党以外の会派(自民・民主・公明・県民の声、その後の本会議では、みんなの党も反対)によって、否決されました。

 その他、「就学支援金制度」の変更で、国は、所得制限導入で得た財源を低所得世帯への加算に回しましたが、それが低所得者に回らず県の懐に入れられている問題などを取り上げ、改善を迫りました。

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