火坂雅志を惜しみ「墨染めの鎧」「虎の城」を読む

15.05.26



 「天地人」の火坂雅志さんが亡くなって、明日26日で3か月になります。58歳という若さでの突然の訃報に驚き、残念な思いでいっぱいでした。長髪に着物を着て、いかにも作家然としているのに、長身で甘いマスクのために何となくしっくりこない、そんな感じに好感を持っていました。

 「天地人」で、すっかり直江兼続のファンにさせられ、米沢を訪ねたりしました。先日も、江戸東京博物館での「大関ヶ原展」に足を運んで、「直江状」(家康を激怒させ、上杉討伐の軍を起こさせたという書状)を見て、感激したりしてきました。
画像
   写真   「大関ヶ原展」に展示されていた「直江状」。原本が存在せず、当時としては異常な長文であり、内容が過激なところから、偽作説もあるようですが、天下の家康に向かって堂々と反論の書を送った人物がいたと信じたいですね。

画像 いっせい地方選挙が終わって、ようやく火坂雅志の未読の作品に手を付けることができました。安国寺恵瓊の生涯を描いた「墨染めの鎧」(文春文庫、上・下)と藤堂高虎の生涯を描いた「虎の城」(祥伝社文庫、上・下)です。

 どちらも読みごたえのある作品でした。安国寺恵瓊は、出自を偽りながら、毛利家の使僧として外交交渉に才能を発揮し、関ヶ原では、一軍を率いて南宮山に陣を敷きながら、吉川広家の内通によって動けず、戦いに加われないまま敗北します。「怪僧」のイメージが、変わりました。

 「虎の城」の藤堂高虎にも、これまであまりいいイメージは持ち合わせませんでした。秀吉の弟、羽柴秀長に見いだされ、算用や築城を学び、後に伏見城や江戸城、駿府城などの縄張りをする、城づくりの名人になります。外様でありながら、家康に重用され、関ヶ原後は、32万石の大大名となります。(寅さんの映画に、嵐寛寿郎が伊予の藤堂のお殿様の末裔として登場しています)

 どちらの作品も、NHKの大河ドラマになりそうな、スケールの大きい展開のおもしろい作品でした。

 昨年、「利休にたずねよ」の山本兼一が亡くなり、今年また、山本と同年の火坂雅志が亡くなりました。時代小説の旗手が若くして亡くなっているのは、残念の極みです。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い

この記事へのコメント