大本営陸軍部「国土決戦教令」の衝撃

17.01.28


 昨日、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の県本部理事会があり、そこで理事のTさんから、市川支部で実施している「連続講座」の資料をいただきました。講師を務めている日本近代教育史が専門の高野邦夫さんの著書、「軍隊教育と国民教育――帝国陸海軍軍学校の研究」(2010年・つなん出版)の一部をコピーしたものです。

 そこで紹介されていた「国土決戦教令」(大本営陸軍部、昭和20年4月20日)という文書に衝撃を受けました。著書には「これは国(本)土決戦を前提として、後述の陸軍予備士官学校の教育や海軍予備学生の教育に対応するものである。」とあります。つまり、大学生や専門学校生をにわかに士官へと仕立て上げるための教育に使われたものということでしょう。

 引用します。
「第二章 将兵ノ覚悟及戦闘守則
 第十一 決戦間傷病者ハ後送セザルヲ本旨トス・・・・・戦友ノ看護、付添ハ之ヲ認メズ」云々。

 「第十二 戦闘中ノ部隊ノ後退ハ之ヲ許サズ」云々。

 「第十四 敵ハ住民、婦女、老若ヲ先頭ニ立テテ前進シ我ガ戦意ノ消磨ヲ計ルコトアルベシ斯ル場合我ガ同胞ハ己ガ生命ノ長キヲ希ハンヨリハ皇国ノ戦捷ヲ祈念シアルヲ信ジ敵兵撃滅ニ躊躇スベカラズ」

 第十一は、つまり、負傷者に対する最大の戦友道は、敵を撃滅することだから、負傷した戦友などに構っていてはならん、看護したり、付き添ったりしてはならんというお達しです。傷ついた仲間は見捨てろ、ということです。

 第十二は、後方に向かうことが許されるのは、目的を達した後だけ。戦況いかんにかかわらず、とにかく進め、ということです。こんな無謀・拙劣なやり方があるでしょうか。

 第十四は、敵は、住民や女性、老人・子どもを弾除けに使うが、我が同胞は、生命より皇国(天皇の国)が勝つことが願いなんだから、躊躇せず、構わずに、住民もろとも撃滅しろ、ということです。しかし、住民を盾に使うのは、旧日本軍の常とう手段でした。

 将兵や住民の命をまったく顧みようともしない、作戦上も極めて拙劣な、これが帝国陸軍の最後の姿でした。これが、安倍首相らの言う「美しい日本」の姿です。「秘密保護法」「戦争法」そして「共謀罪」。安倍政権の戦争する国づくりの行き着く先の、これが実態です。こんな日本にするわけにはいきません。

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