治安維持法の犠牲者・菱谷良一さんは語る

19.05.21

 今日は激しい風雨のなか、千葉県革新懇の代表世話人会があり、出席しました。メーデーや憲法集会、そして18日に開かれた全国革新懇の総会の報告などがあり、情勢や活動の交流をしたのち、安倍改憲に反対する運動や参院選への対応、県版革新懇ニュースの内容や組織づくりの課題等について協議を行いました。

 参院選については、全国32の1人区の野党統一候補について、今月中にもそのすべてが発表されるとのことでした。また、複数区においても、千葉県のように立憲野党で多数を占めていくための市民と野党の共闘が進んでいることが報告されました。

画像 さて、昨日・一昨日の「しんぶん赤旗」に、15日に行われた治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の国会請願行動に参加した犠牲者の一人・菱谷良一さん(97歳)の記事が掲載されていました。

 19日付では、国会請願行動の全体集会の際の菱谷さんの発言が「一青年を“主義者”に仕立てた特高」「治安維持法犠牲者は語る 菱谷良一さん」との見出しで紹介されています。

 絵が好きで、旭川師範学校で美術部に籍を置いていた菱谷さん。「北海道綴方(つづりかた)教育連盟の事件、恩師の逮捕に関連して、昭和16年(1941年)9月20日に逮捕されました。寄宿舎で寝入りばなに、警察に土足で踏み込まれました。」民衆の生活をありのままに描く、いわゆる「生活図画」が、共産党の活動を利する運動だとされたのです。

 「特別高等警察(特高)刑事に取り調べられるのですが、もともと私は「主義者」ではない。共産党の友達もいない。そういう絵の好きな青年を、当時の特高は逮捕した以上は私を立派な主義者に仕立て上げるために偽りの自白を脅迫で作り上げました。それでもって私は起訴されました。」

 北海道の厳寒零下30度の独居房に閉じ込められ、凍死寸前までいったという菱谷さん。「ここ数年、共謀罪とか一連の取締法が出ている。政府は『一般の人には関係ない』と説明しています。治安維持法が国会で問題になった当時の政府も『一般人には関係ない』と言ってきました。それがどんどん拡大として、共産党の運動に陰ながら影響を与えたり、支えたりする(と、当局が判断しさえすれば=小松)ことも処罰する『目的遂行罪』を法律に加えました。」「私もその目的遂行罪で逮捕された。こんなことがまたあってはならない。」と訴えます。
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   写真   15日の国会請願行動で訴える菱谷良一さん
 また、20日付には「治安維持法の非道『北海道生活図画事件』」「無実の学生にも実刑・・・共謀罪つぶしてほしい」との見出しで、「自由と平和のための東京芸術大学有志の会」が毎月行っている「芸術と憲法を考える連続講座」(5/14)で証言した内容が紹介されていました。

 菱谷さん検挙の直接の理由は、本を挟んで会話する二人の学生を描いた「話し合う人々」と題する絵。これを「描かれている本はマルクスの資本論だ」と当局がでっち上げたのです。
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 2017年に成立した共謀罪について、菱谷さんは「治安維持法と同じ、衣を変えただけ。自分は治安維持法でイヤってほど痛めつけられ、生涯消えない傷を負った。法律ができた以上、市民の力でつぶしてほしい」と語っています。

 ドイツでもイタリアでも、アメリカでさえ、戦前・戦中の人権抑圧に対して、政府として謝罪し、賠償を行っています。「適法に制定されたもの」「謝罪及び実態調査の必要もない」と国会で答弁(17年6月衆院法務委員会、金田勝年法務大臣)して正当化しているのは、日本政府だけです。慰安婦問題、強制連行・強制労働の問題とも共通するものがあります。侵略と抑圧の歴史への反省がない政府には、それを繰り返す虞(おそれ)があります。同時に、国際社会からの真の信頼も寄せられることはないでしょう。

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