個人情報の大量監視とアメリカによる日本の監視

 昨日の「しんぶん赤旗」に、小さな記事が掲載されていた。「経済スパイとなる米国」との見出し。要するに、アメリカ政府が日本政府や日本企業に対して「経済スパイ」を仕掛けていた、というものだ。

 アメリカ国家安全保障局(NSA)が、少なくとも07年の第一次安倍政権から、外務省や経済産業省、財務省、日銀、大手日本企業などの電話を盗聴してきたという。内部告発サイト「ウィキリークス」が2015年に暴露した。
DSC03996 (2).JPG
 日米通商交渉前に日本の農林水産相が発言する内容も事前につかんでいたという。

 記事には「NSAは、米国防総省の傘下にある諜報機関で、在日米軍基地に多数の要員を配置しています。米政府は日本を『最も大事な同盟国』としながら、通商交渉で優位に立つために、日本政府を容赦なく盗聴していたのです。」とあった。米軍基地内の施設は、私たちの税金=思いやり予算から出ている。

 この小さな記事に目が留まったのは、先日、あのスノーデン氏らによる「スノーデン 監視大国日本を語る」(集英社新書)を読んだからかもしれない。ことは、電話の盗聴などという生易しいものではないのだ。

 NHKのクローズアップ現代でキャスターを務めていた国谷裕子さんとの対談で、「もし日本が日米同盟に反することをすれば、アメリカはマルウェア(悪意のある不正ソフトウェア)を作動させて日本のインフラを大混乱に陥れることができるというのは本当のことでしょうか」との質問に、スノーデン氏は「答えはもちろんイエスです。」と答えている。
DSC03997 (2).JPG
 一方、2017年4月、スノーデン氏の暴露によって、アメリカ政府が日本政府に「XKEYSCORE」(エックスキースコア)と呼ばれる新たな監視技術を秘密裏に提供していたことが明るみに出た。氏によれば「XKEYSCOREは、大量監視によって集められた数兆のコミュニケーションを探索することのできる、世界でも最先端のシステム」で、「これを用いることで、地球に張り巡らされたインターネットを飛び交うあらゆる人々のコミュニケーションや、ポケットやハンドバッグの中で音もなく持ち運ばれる機器の間で交わされるコミュニケーションを監視することが可能となります。」というのだ。

 NSAは、データ共有や関係強化のために、最高機密の監視技術を日本政府に提供した。見返りに「社会の情報や個人情報がアメリカと共有されています。これこそが諜報機関の役割なのです。」とスノーデン氏は語り、重要なことは「国民に事実が知らされていないということです。」と懸念を表明。「アメリカ政府の多大な影響によって、日本政府がたびたび権限を逸脱し、または少なくとも日本の法律によって認められる範囲を超える活動に手を染めてきた」と、指摘している。そしてあの「特定秘密保護法」も「共謀罪」も、日米間の秘密についてのパートナー関係を強化するためだとしている。

 アメリカの技術の提供を受けて、個人情報の大量収集と大量監視に動き出している日本と、その日本政府をも監視下に置くアメリカ。もちろん、私のこの記事も、収集され、保存されることになるはずだ。テクノロジーの爆発的進歩を悪用する政治を終わらせなければならない。レイ・ブラッドベリが描いた「華氏451度」のような世界を近づけてはならない。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

驚いた

この記事へのコメント