検察庁法改定は、独裁政治への道


 世論の猛反発を踏みにじって、自民・公明の政府与党は、11日、検察庁法改定案の審議入りを強行した。言うまでもなくこの法案は、安倍首相に近い黒川弘務東京高検検事長を検察トップの検事総長に据えるために、同氏の定年延長を閣議決定したことによるもの。従来の法解釈を覆して、ときの政権が恒常的に検察人事に介入できるようにする仕組みを制度化するものだ。

 民主主義の保障のひとつでもある三権分立を破壊し、司法も立法もすべて行政の思いのままにできることになれば、これは独裁以外の何物でもない。だからこそ、有名芸能人や各界の著名人をはじめ、多くの国民が、立場を超えて抗議の声をあげているのだ。

 日本共産党の「しんぶん赤旗」は、今日も、この問題を詳細に取り上げている。一面では、野党4党首が検察庁法改定案に反対する動画メッセージを投稿したと報じた。
DSC04139 (2).JPG
 そのなかで、日本共産党の志位和夫委員長は、「検察には総理大臣をも逮捕できる強力な権力が与えられている。検察の人事に内閣が干渉・介入できるようになれば、日本は法治国家でなくなってしまう。」「コロナ収束のために力を合わせなければならない時に、火事場泥棒のようなやり方で法律を通すことは絶対に認めるわけにはいかない。みんなで『民主主義を守れ』の一点で力を合わせよう」と呼びかけている。

 立憲民主党の枝野幸男代表も「どんな権力者でも罪を犯せば処罰される。このまっとうな社会を守る最後の砦が検察だ」「検察庁法を改悪したら権力分立原則も立憲主義も破壊される」と批判している。

 日本共産党の小池晃書記局長は、記者会見で「総理の一存で自分の“お気に入り”の人物を据えることを可能にするもので、まさに“法の支配”を“人の支配”に変え、三権分立を脅かすものだ」と述べた。
DSC04140 (2).JPG
 独裁政治への危険な動きに、検察内部や裁判官、自民党国会議員からも批判の声が上がっているという。今日の「赤旗」では、「警察や検察と政治の関係には、政治は口を出さないという不文律があるのだ。政治が検察を握ったら独裁になる」とのベテラン衆議院議員の言葉が紹介されている。

 俳優の井浦新さんは「もうこれ以上、保身のために都合よく法律も政治も捻じ曲げないでください。この国を壊さないでください」とツイートした。演出家の宮本亜門さんは「このコロナ禍の混乱の中、集中すべきは人の命。どうみても民主主義とはかけ離れた法案を強引に決めることは、日本にとって悲劇です。」とツイートした。声をあげた多くの俳優や歌手・タレントのみなさんの勇気と良識に心から敬意を表すると同時に、これらの声に連帯し、世論の力でこの無法な政治に何としてもストップをかけなければならない。