日韓問題も話題に――母の墓参で

19.08.14


 今日は、母の墓参り。いつの間にか、母の逝った歳より、10年も長く生きています。横浜の霊園でお線香をあげ、例によって帰りには、近くに住む兄の家に寄りました。

 お昼をご馳走になり、そのうえ「あれを食べろ」「これを飲め」と、気のいい兄嫁の大歓待を受けながら、健康の話、親類の話、少年時代を一緒に過ごした近所の人々の話、そして兄の孫たちの話。尽きない話題のなかに、「韓国との関係はどうなるんだ」という政治の話も出てきます。

 言うまでもなく「徴用工」の問題に端を発し、日本政府がその報復として、韓国を輸出管理の手続き簡略化という優遇措置の対象国から外す決定を行い、また韓国側がその対抗措置を取るという形で、日韓関係が極度に悪化しています。一方的に韓国側の反日的な動きだけが強調され、「嫌韓」を煽るマスコミにも、言いようのない「不安」を覚えているようです。

 1965年の日韓請求権協定では、国と国との請求権は放棄されたが、個人としての被害者の請求権は残っていること。それは、日韓両国政府が、また韓国の大法院だけでなく日本の最高裁でも、同様の判断が下されていること。その一致点で話し合えば、解決の道が開かれるはずだということ。

 そもそも政治的な「紛争」を貿易問題を使って、自国有利に解決しようなどというのは、「政経分離」の原則に反する「禁じ手」であり、国際的にも恥ずべき行為だということ。

 さらに、「徴用工」というものの実態が日本のマスコミでは、まったくと言っていいほど報道されていない。まるで奴隷狩りのように武力を背景に拉致され、過酷な差別のなかで非人間的な労働を強いられ、敗戦にあたっても、なんの謝罪も補償もなく放り出されてきた。「創氏改名」で名前を奪われ、国家神道を強制され、学校教育からは自国の歴史まで奪われた、あの植民地支配への反省も謝罪もない。そこが問題だと話しました。

 それを受けて、学校時代に差別されていた朝鮮の生徒がいて、その人が未だに兄を慕って訪ねてくるという話が出ました。「何をしたわけでもないのに」と、兄は言いましたが、差別が当たり前のように横行するなかで、対等に付き合ってくれたというそれだけで、その人にとっては、忘れられないことなんだろうということになりました。

 とにもかくにも、安倍政権の「ヘイト外交」とでもいうべき愚劣・拙劣なやり方、それを後押しするマスコミの「嫌韓」あるいは「反中」を煽る報道に踊らされてはならないと思います。差別意識が侵略と植民地支配を支える大きな支柱となった戦前の歴史を私たちは、決して忘れてはならないのだと思います。戦争で受けた被害だけでなく、与えた被害=加害の歴史をもっともっとしっかり学び、伝えていく責務が、私たちに残されているのだと思います。

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