不屈にたたかった先人たちに連帯して

 今日は月例の治安維持法国賠同盟千葉県本部の理事会。組織拡大や同盟運動の根幹である国会請願署名の推進、県本部の財政問題等について協議しました。同時に、今日も出席された県本部理事の藤田廣登さんの著書「時代の証言者 伊藤千代子」の映画化とその支援について、話し合いました。
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 「こころざしつつたふれし少女よ 新しき光のなかにおきておもはむ」
 「高き世をただめざす少女等ここにみれば 伊藤千代子がことぞかなしき」

 長野県立諏訪高女で、伊藤千代子を教えた歌人・土屋文明の歌です。伊藤千代子は、1929年9月、24歳の若さで亡くなりましたが、それから6年後、土屋文明が「某日某学園にて」と題して詠んだ六首のうちの二首です。

 1928年3月15日、昨日も書いた日本共産党とその支持者らへの大弾圧で、千代子も検挙され、特高らの野蛮な拷問ののち、市ヶ谷刑務所へと勾留されます。その直前、母方の祖母の実家で、姉妹のように育てられた岩波八千代さんに送った手紙が残されています。

 「一方では朝から晩まで働いても働いても飯の食えない多くの人々、一方では遊んで人を使ってぜいたくしている少数の人々――こういう社会を見て何の不思議もうたがいも起こらない人はありますまい。・・・・少なくともこれからこの社会に生き、この社会で仕事をしていこうとする青年男女にとって、真に真面目になって生きようとすればする程、この目の前にある不公平な社会をなんとかよりよいものにしようとする願はやむにやまれぬものとなってきます。」

 桂壮三郎監督の劇映画「伊藤千代子の生涯(仮)」をぜひ、成功させたいと思います。まずは、映画作りの資金です。千葉県本部として、まもなく、制作協力券(1000円)も発売する予定です。ぜひ、ご協力いただければと思います。

 理事会後、午後から、県本部や千葉市支部の役員ともども国会請願署名の依頼に、各種団体を回りました。黄色い署名用紙の束を渡し、署名の意義を伝えます。「小松さん、今の話を簡単にまとめて文書にしてくださいよ。そうすればやりやすい。」などとも言われ、それはそうかな?などとも思いながら、五時ころまで。

 ちょっと草臥れましたが、治安維持法下で不屈にたたかった先人たちに連帯し、その無念を晴らすとともに、共通するその命がけの願いをともに実現するために、ささやかな力を発揮しなければなりません。ぜひ、署名へのご協力もお願いします。

92年目の3.15の日に

 今日は、3月15日。92年前、1928年の今日、反戦と民主主義を主張する日本共産党の前進を恐れた天皇制政府は、日本共産党員やその支持者などの大弾圧を強行しました。全国で約1600人が検挙、投獄され、凄惨な拷問を加えられました。

 小林多喜二はその年のうちに、小説「1928年3月15日」を「戦旗」11月・12月号に発表。小樽の労働組合員たちへの特高による陰惨な拷問の様子をリアルな描写で告発するとともに、弾圧に屈せずたたかう労働者やその家族を描きました。そして、小説の最期を「三月十五日を忘れるな  労働者と農民の政府を作れ。  日本共産党 万歳!」という言葉で締めくくりました。

 私たち治安維持法国賠同盟千葉市支部は今日、「3.15のつどい」を開き、映画「小林多喜二」を多くの仲間とともに観賞しようと思っていましたが、残念ながらコロナ騒ぎのなかで、中止にしました。チラシを印刷する寸前の決断でした。遠からず、また企画したいと思っています。

 平和を求め、まともに暮らせる賃金と労働環境を求め、人間らしく生きる権利を求めて立ち上がった人々に対して、当時の天皇制政府は、野蛮な暴力的弾圧で応えました。その根拠とされたのが治安維持法です。敗戦で廃止されるまでの20年間で、その犠牲者は、多喜二のように警察署での言語に絶する拷問で虐殺されたもの93人以上、拷問・虐待・病気などで獄死させられたもの460人余、送検されたもの68274人に及びます。検束され、拷問を受け、その後の人生をゆがめられたものは数知れません。

 先人たちの不屈のたたかいに連帯し、野蛮な戦前の天皇制政府と特高など、その走狗を告発し続け、再び戦争と暗黒政治を許さないために、日本共産党をつよく大きくしていかなければなりません。そんな思いから、今日は中村きみえ市議とともに、地域を回り、「しんぶん赤旗」の購読を訴えました。留守もあり、時間はかかりましたが、おかげさまで2軒のお宅で日曜版を購読していただけることになりました。

 命がけでたたかい続けた戦前の人々には遠く及びませんが、ささやかでも、時代を超えて連帯できたような、そんな気になりました。

「改定綱領が開いた『新たな視野』」志位和夫委員長が講義

 1月の第28回党大会で、日本共産党は「綱領」の「一部改定」を決定しました。今日は、志位和夫委員長が「改定綱領が開いた『新たな視野』」と題して、午前10時半から、昼食・休憩を挟んで午後5時前まで、講義を行いました。
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 「今回の綱領一部改定は、綱領第三章・世界情勢論を中心に行い、それとの関係で第五章・未来社会論の一部を改定するもの」。(党大会での志位和夫委員長による「綱領一部改定案についての中央委員会報告」)で、中心は、「中国に対する認識を現状にあわせて見直し、『社会主義をめざす新しい探求が開始』された国とみなす根拠はなくなったとして、綱領から該当の部分を削除する」というものでした。

 志位和夫委員長の長時間にわたる講義をかいつまんで紹介するなどということは、とてもできることではありませんが、今日の講義で志位和夫委員長は、中国に対する綱領上の見直しは、綱領全体の組み立ての見直しにつながらざるを得ず、しかしそれが、綱領全体に新しい視野を開くことになったとして、三つの点を強調し、それぞれについて、マルクスやエンゲルスの文献なども紹介しながら話をすすめました。

 ひとつは、中国に対する規定の削除によって、資本主義と社会主義という「二つの体制の共存」という世界論が過去のものになり、「20世紀に進行し、21世紀に生きた力を発揮している「世界の構造変化」の最大のものが、植民地体制の崩壊と100を超える主権国家の誕生にあることを綱領上も明確にし」(党大会での志位和夫委員長の結語)た点です。
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 講義では、新綱領で新たに設けられた第三章9節で、これらの新しい主権国家が、「核兵器禁止条約」の成立やASEANなどの「平和の地域協力の流れ」、「国際的な人権保障」の発展などに大きく貢献していることを指摘しました。とりわけ人権保障にかかわって「ジェンダー平等」について、エンゲルスの「家族・私有財産および国家の起源」なども引用しつつ、力説していたのが印象的でした。

 二つには、中国を社会主義をめざす国とはみないという立場に立つことによって、「中国に比べれば、欧米諸国のほうがまし」などというような「比較論」から解放されて、資本主義の矛盾そのものを正面からとらえ、同時に、本来の社会主義への展望や魅力も正面から示すことができるようになった点です。

三つめは、「発達した資本主義国での社会変革は社会主義・共産主義への大道」という命題を堂々と押し出せるようになったという点です。講義では、「どこから始まるにせよ当時の世界資本主義で支配的地位を占めていたイギリスでの革命が決定的意義を持つ」としたマルクス・エンゲルスの立場も紹介しながら、発達した資本主義国での革命の意義を強調。「日本共産党が果たすべき役割は、世界的にもきわめて大きい。」との綱領の言葉も紹介しました。

4月にも、地区党学校で「綱領」の講座が待っています。これまでのレジュメや資料も大幅に変えなければならないでしょう。今日の講義が、早く文字になることを祈っています。志位さん、長時間立っての講義、お疲れさまでした。ありがとうございました。

東日本大震災から9年、「復興の総仕上げの段階」だと?

 東日本大震災、福島第一原発事故から9年目の日を迎えました。死者1万5899人、行方不明者2529人。「震災関連死」を含めると犠牲者は、2万2200人を超えるとこのこと。しかも、未だに避難生活を強いられている人が、復興庁の調査でも約4万8千人もいます。
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 今日の政府主催の追悼式は、コロナウィルスの影響で中止。首相官邸で、献花式が行われたという。そこでの安倍首相の追悼の言葉を読んで、この人の目や耳、そしてあるとすればその心に、今も苦しむ被災者のみなさんの声と思いは相変わらず届いていないのかと、寒々しい思いがしました。

 首相は「被災地の復興は、着実に進展」「住いの再建・復興まちづくりはおおむね完了し、産業・生業の再生も順調に進展しているなど、復興の総仕上げの段階に入っています。」と語りました。

 また原発事故による被災地については、「一部地域では帰還困難区域として初めての避難指示解除が行われるなど、復興・再生は新たなステージに入ります。」とし、「世界の多くの方々に、『復興五輪』と言うべき本年のオリンピック・パラリンピックなどの機会を通じて、復興しつつある被災地の姿を実感していただきたい」などと述べました。

 今日の「しんぶん赤旗」には、被災したままの自宅に暮らしている「在宅被災者」の「置き去りの」実態が報告されています。風呂・トイレが使えず、居間と台所以外の床がはがれた自宅に独居する70代の女性。トイレは携帯トイレ、入浴は週一回のデイサービスで我慢しているとのことです。首相の言う「おおむね完了」「復興の総仕上げ」とは、どこの話でしょう。
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 原発事故の影響で、「避難指示が解除されても故郷に戻れる人は少なく、解除市町村の居住率は28%にとどまってい」るとか。逆に、避難指示の解除が、賠償の打ち切りや帰還困難区域の避難者への住宅提供の打ち切りの理由にされています。

 オリンピック誘致の演説で原発事故のその後を「アンダーコントロール」と、コントロールできていると主張した安倍首相。しかし、たまり続ける膨大な汚染水をどうするのか、海へ流せば、また漁民が苦しむことになります。廃炉作業は、どうか。3号機でようやく使用済み核燃料プールからの核燃料取り出しが始まりましたが、当初計画からは4年以上の遅れです。しかも、「しんぶん赤旗」の報道にあるように、1年経過して搬出されたのは、566体のうち、わずか91体です。2号機の核燃料取り出しは、2024~26年に、1号機は、2027~28年に開始とのこと。
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 使用済み核燃料をと取り出せたとしても、600~1100トン規模と推定されている1~3号機の核燃料デブリ(高温の核燃料や燃料被覆管、炉心構造物が溶けて混ざり、冷え固まったもの=「しんぶん赤旗」から)をどうするのか。デブリが、どこに、どれだけ、どんな状態で存在しているのか、全容はつかめていません。

 それでも、原発の再稼働、推進に突き進む安倍政権。「フクシマ」を終わったことにしようなどとは、到底許されません。志位和夫委員長の談話にあるように、「災害から国民の命とくらしを守ることは国政の最重要課題のひとつです。」「日本共産党は、被災者の生活と生業を再建し、復興を成し遂げるまで、国民のみなさんとともに全力をあげる決意です。」

治安維持法国賠同盟機関誌「不屈」にワタナベコウさん

 今日は、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の機関誌「不屈」の発送作業。今月は、遅れている国会請願署名推進のために、署名用紙と返信用封筒も折り込みました。

 さて、その中央本部版「私も一言」の欄に、ワタナベコウさんが登場しています。コウさんは、日本共産党が発行する「月刊学習」に「ワタナベコウの日本共産党発見!」を連載。すでに第一集、第二集(いずれも新日本出版社)が出版され、これまで縁の薄かった日本共産党の歴史や諸活動を「発見」していく過程が、本業?のイラスト入りで紹介されて大好評。私もたいへん面白く読みましたが、この4月には第三集が出版予定だとか。「先日は、NHKテレビの「あさイチ」に出演して、手作りマスクのご指導をしたという裁縫家でもあります。(私の周りでも今、この手作りマスクが大流行りです。)
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 コウさんの「私も一言」は、「女性にも治安維持法犠牲者がいたことをもっと多くの人に伝えたい」との見出し。「2016年からしんぶん「赤旗」を読むようになって初めて治安維持法国賠同盟を知りました。」と、はじまるエッセイでは、同盟の増本一彦会長へのインタビューにふれ「同盟の役割が、謝罪や賠償の要求だけでなく、犠牲者や被弾圧者たちが日本国憲法をつくる原動力になったことを顕彰し、その人たちのすぐれた業績を明らかにすることでもあるという話に感銘を受けました。その意味で、機関紙『不屈』の『抵抗の群像』はすばらしい!」と、紹介してくれています。
DSC04083 (2).JPG  写真   「不屈」3月号の表紙。右が中央本部版、左が千葉県版
 ワタナベコウさんは今、夫君のツルシカズヒコさんとタッグを組んで、「しんぶん赤旗」の旅欄を担当しています。ツルシさんの文章に、コウさんのイラストが加わる旅の紹介は、イメージがわきやすく楽しいと、これも好評です。

 ワタナベコウさん、ありがとうございました。今後とも、治安維持法国賠同盟をよろしくお願いします。

アカデミー三冠の「新聞記者」を観てきました

 遅まきながら、話題の映画「新聞記者」を観てきました。

 一昨日の日本アカデミー賞で、作品賞、主演女優賞(シム・ウンギョン)、主演男優賞(松坂桃李)の3部門で、最優秀賞を獲得した映画。終盤に向かって、徐々に真実が明らかにされていく運びは、さすがでしたし、私には、情報機関「内調」の若き官僚を演じた松坂桃李の熱演がとりわけ印象的でした。
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 「森友・加計疑惑」「公文書改ざん」「レイプ不起訴疑惑」等々、現政権のウソと忖度、醜い不正と権力を振りかざした恫喝等々の闇に真正面から挑んだこの作品に、日本アカデミー賞がこうした評価を与えたことに、感動を覚えました。権力への迎合や忖度のない世界が、まだ残されていたという不思議な安堵感とでも言ったらいいのでしょうか。
DSC04079 (2).JPG   写真   しんぶん赤旗
 東京新聞の望月衣塑子さんの「新聞記者」から着想を得てプロデューサーの河村光庸さんが発案。藤井道人監督が、見事な作品に仕上げました。
DSC04078 (2).JPG   写真   東京新聞
 先日、改めて松本清張の「深層海流」(1962年)という小説を読みました。併せて、「現代官僚論」のなかの「内閣調査室論」(1964年)=こちらはすべて実名での暴露になっています=も読んでみました。どちらも「内閣情報調査室」の隠微な活動を暴露した作品です。古い作品ですから、内調も今とは機構も陣容もだいぶ違うのでしょうが、本質は変わらない、というより安倍政権のもとではむしろ、情報組織としてのその本質を先鋭化させているものと思われます。

 国民を監視し、権力の維持のためには、どんな嘘も謀略も厭わない。国民の税金をふんだんに使って、そんな任務にまい進している組織があるというのは、何とも恐ろしいことです。

 映画では、「内調」の上司が、腐敗した任務に葛藤する若き官僚(松坂桃李)にこう言い放ちました。「この国では、民主主義は形だけでいいんだ」と。そんな権力を、私たちは決して許さない。そのために声を上げ続ける。

治安維持法犠牲者に謝罪・賠償を求める請願署名にご協力を


 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の関東ブロックの会議があり、参加してきました。議題は、国会請願署名の推進。国会請願は、毎年5月に実施しています。(今年は、5月14日)

 請願項目は、①国は、治安維持法が人道に反する悪法であったことを認めること。②国は、治安維持法犠牲者に謝罪し、賠償を行うこと。③国は、治安維持法による犠牲の実態を調査し、その内容を公表すること。の3点です。

 治安維持法は「1925年に制定され、当初は共産主義運動への適用とされたが、次第に知識人、市民、宗教家はじめ全国民に。そして言論や思想の自由をはじめ、反戦平和や民主主義を求める人々を逮捕・投獄・拷問・虐殺し、国民を侵略戦争に駆り立てました。」(治安維持法国賠同盟制作の署名推進リーフから)
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 国賠同盟の調査によれば、その犠牲者は、小林多喜二をはじめ警察署などでの拷問で虐殺されたもの93人以上、千葉県出身の飯島喜美など拷問・虐待・病気などで獄死させられたもの460人余、送検者は6万8274人にのぼっています。
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 しかし、これだけの犠牲を強いておきながら、未だにこれら犠牲者に対して、日本政府は、賠償どころか何らの謝罪もしていません。それどころか、2017年6月、衆院法務委員会での日本共産党畑野君枝議員の質問に対して、金田勝年法務大臣(当時)は、「(同法)は、適法に制定され、勾留・拘禁、刑の執行も適法だった」とし、「損害を賠償すべき理由はなく、謝罪・実態調査も不要」と、言い放ちました。

 戦前の暗黒政治とその中核にあって国民の思想・内心を徹底的に弾圧、統制した治安維持法への無反省を示す重大発言です。同時に、こうした閣僚答弁を用意した安倍政権が、戦前の暗黒政治の時代そのままの姿勢にあることを改めて暴露することにもなりました。
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 治安維持法国賠同盟が取り組む国会請願署名の運動は、したがって、単に過去の過ちを糾すというだけでなく、戦前美化と回帰をめざし、改憲を狙う安倍政権と真っ向から対決し、その野望を打ち砕いていく、極めて現代的な課題でもあります。

 毎年取り組んでいる、この黄色い署名に、今年もぜひ大いにご協力をいただければと思います。