北方謙三「史記 武帝紀」や不破哲三さんの著作

14.06.03


 北方謙三の「史記 武帝紀」(全七巻)を実に面白く読みました。5年ほど前に「水滸伝」(全十九巻)で初めて、北方謙三の作品を読み、すっかり虜になりましたが、今回もその作品世界にぐんぐん引き込まれていきました。
画像

 匈奴の侵攻に脅かされた前漢の時代。第七代皇帝、武帝(劉徹・りゅうてつ)を中心に、その幼友達であり、後に宮廷のなかで皇帝を支える特異な重臣として活躍し、皇帝死後は、幼くして即位した弗陵(ふつりょう)の施政を確立するために、あえて弗陵の後見役と対立することで反対派をあぶり出すという役割を演じる桑弘羊(そうこうよう)。騎馬隊を鍛え上げ匈奴を北へ追い詰める希代の大将軍衛青(えいせい)。その甥の天才霍去病(かくきょへい)。多彩な英雄たちが繰り広げるその戦闘場面は、息もつかせません。

 後半は、漢代一の歴戦の将軍李広(りこう)の孫、李陵(りりょう)の登場です。中嶋敦の「李陵」に感動したのが、この作品の背景と、北方謙三氏が自ら語っています。わずか5千の歩兵だけで、長躯、匈奴の地深く進攻し、2万の騎兵精鋭部隊を相手によくたたかい、刀折れ矢尽きて捕えられます。匈奴の世界でも、その武勇が高く評価されます。しかし、武帝・劉徹は、これを許しません。「族滅」。李陵の一族は、すべて殺されます。このとき、ひとり司馬遷だけが、李陵のたたかいを評価し、弁護します。武帝は、司馬遷を腐刑に処します。

 腐刑に処されたことで、司馬遷の筆は、かえって研ぎ澄まされたかのようです。膨大な歴史書「太史公書」(「史記」)を書き上げます。

 大スペクタクルをとても紹介はしきれませんが、とにかく仕事に支障をきたすほどのおもしろさでした。

 この間、他に、不破哲三さんの「党綱領の力点」がたいへん勉強になりました。昨年の「特別党学校」での講義をまとめたものですが、日本共産党綱領改定(2004年、23回大会)で、「最も力をつくし、路線的な前進をはかった点」(「はじめに」)、「革命論」「世界情勢論」「未来社会論」の3点について、簡潔に述べられています。
画像

 このなかで、これまでに発表された論文や著作が多数紹介されていますが、それらを楽しみながら読み直したりもしています。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

この記事へのコメント