実教出版日本史教科書10校採択で嘆く右翼議員

14.10.02


 県議会は、今日が本会議質問の最終日。来週からは、各常任委員会での審議になります。

 今日午前、質問に立った船橋市選出の自民党斉藤守議員。日本会議地方議員連盟に名を連ねる改憲・右翼議員です。今回もまた、みずからの特異な歴史観、偏狭なナショナリズムに立って実教出版の高校日本史教科書を攻撃する質問を繰り返しました。

 昨年来の斉藤議員による学問的根拠のない攻撃とそれに呼応した県教育長の学校・教師への理不尽な圧力にもかかわらず、県立高校10校が、来年度も実教出版の日本史教科書を使うことになりました。現場教師たちの毅然とした姿勢に心から敬意を表したいと思います。

 それがよほど悔しかったのでしょう。神奈川県などでは、県教委の圧力で採択校をゼロにしたのに、千葉県では「こんな教科書を未だに10校も採択するとは。」と、ひとくさり。そのうえで「今後これらの学校をどう指導していくのか」と、教育長に八つ当たり的に質しました。

 教育長は、学習指導要領に沿った教育が行われるよう「引き続き、ていねいに指導していく」と、これまた呼応して、引き続き学校・教師への嫌がらせに近い「指導」を繰り返す姿勢を示しました。

 しかし、実教出版の日本史教科書についての質問はこれだけ。29日には、日本共産党の加藤英雄県議が、この間の斉藤議員の攻撃の論点を一つひとつ厳しく批判したにもかかわらず、それへの反論は何ひとつできませんでした。

 論点の一つは、実教出版の日本史教科書が、「国旗・国歌」について、「一部自治体で公務員への強制の動きがある。」と記述していることが、指導要領に反しているというもの。日本共産党の加藤議員は、「国旗・国歌法」制定時、当時の首相が国会で、「国民に強制するものではない」と、答弁していること。ましてや、検定を通過させた文科省でさえ、「職務命令をもって命ずるということを『強制』と表現することは誤りとは言えない」としていることを指摘。教育長は、このことをご存知か、この文科省の見解を否定されるのか、と迫りました。教育長は「ご指摘の点は、承知しており、なんらこれらを否定するものではございません。」と、答弁しました。

 斉藤議員は、自らの主張を共産党だけでなく、教育長からも否定されたにもかかわらず、その点に触れることさえできませんでした。

 また、アジア・太平洋戦争における「各国の犠牲者数」も、斎藤議員が繰り返し、攻撃してきた点です。加藤議員はこの点についても「各国の大使館や政府が責任をもって示した『犠牲者数』をもとにして研究がすすめられたもの」として、「この数字を、教育長は信用できないというのか」と迫りました。

 同時に、「南京大虐殺」について、これも斉藤議員が繰り返し攻撃した点ですが、「その犠牲者数は、第一次安倍内閣で始まった日中歴史共同研究でまとめられ、今も外務省のホームページに掲載されている。」しかも、教科書には、諸説があることまで記述されているとして、「教育長は、この研究の成果を否定されるのか」と、質問しました。

 教育長は、おそらく答弁に詰まったのでしょう。「コメントする立場にない」などと、逃げを打ちました。しかし、「南京大虐殺の犠牲者数」も「アジア太平洋戦争の犠牲者数」も、コメントどころか、「どんな資料を使って、どう指導するのか」と、学校・教師に迫ったのは、他ならぬ教育長自身です。各国政府や大使館の公表した数字、日中歴史共同研究の成果であり、外務省がホームページに掲載している数字、これをきちんと認めることができないような人物に、教育長たる者の資格があるとは思えません。

 この日本共産党の指摘を3日前に聞いていながら、斎藤議員は、やはり何ひとつ反論することができませんでした。そして、10校が採択したことを力なく嘆いてみせ、教育長に指導を迫るだけに終わりました。まさに、勝負あったという感じです。

 来年は、中学校教科書の採択の年になります。すでに、たたかいは始まっています。アジア・太平洋戦争、日本の侵略戦争をアジア解放の正義の戦争だったと歴史を歪め、戦後の民主主義教育を「自虐史観」などとののしり、戦前への回帰を目指す「新しい歴史教科書をつくる会」や「日本教育再生機構」などのつくる教科書が跋扈することのないよう、教育関係者はもちろん、多くの県民のみなさんと力を合わせていきたいと思います。

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