今度は文科省、前川前事務次官の授業に圧力

18.03.17


 独裁政治というものには、およそ世の常識というものが通じないらしい。安倍政権の下で、今度は文科省が、名古屋の市立中学校の授業に難癖をつけ、嫌がらせとしか思えない介入を行っていたことが暴露された。文科省の前川喜平前事務次官を講師に招いたことが、よほど癇に障ったらしい。

 文科省は3月1日、学校側に対して、前川氏を誹謗中傷するような前書きをつけた上で「前川氏を招いた判断」などについて、15項目にわたる質問メールを送り付けていた。一つの中学校が行なった授業に対する異常極まりない介入だ。質問では「どのような方がどの程度参加されたか」「動員等が行われたか」など、参加者の情報まで要求していた。

 憲法の教育版といわれた旧「教育基本法」は、第一次安倍政権の下で改悪された。しかし、それでも第16条に「教育は、不当な支配に服することなく・・・」との条文は残さざるを得なかった。この条文は、戦前の軍国主義教育が、学校と教員をがんじがらめに縛りあげ、子どもたちを戦争に駆り立てた痛苦の反省から定められたものだ。

 今回の文科省の介入は、文字通り、この第16条に違反する「不当な支配」そのものであり、重大な問題だ。こんなことが許されたら、第2条にある「学問の自由を尊重」などは言うに及ばず、学校も教員もさらに委縮して、国・権力・支配者の顔色を見、その意向を忖度し、それに適うことだけに汲々とする事態になりかねない。戦前の軍国主義時代の教育に逆戻りだ。

 さらに問題なのは、この文科省の異常な介入の背景に「外部からの問い合わせ」なるものがあったことが、明らかにされたことだ。それが政治家なのか、あるいは教育基本法の改悪を推進し、今また憲法9条改憲の急先鋒を担っている首相に近い右翼団体などによるものなのか、当局は答弁を避けているが、いずれにしても、「外部からの問い合わせ」で行政がゆがめられたとしたら、ことは重大だ。

 法が支配するのが、法治国家だ。法ではなく、トップに立った人間が支配するのは、独裁国家だ。独裁の下では、法は意味を持たない。独裁者のお友達、お気に入りが優遇され、言いなりにならない、気に入らない者は、徹底的に排除される。この国は、まだ法治国家のはずだ。

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